QuickTime

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QuickTime
開発元 Apple Inc.
最新版 7.5.5 / 2008年9月9日
対応OS Mac OS X v10.4.9以降、Windows XP以降
プラットフォーム PowerPC, IA-32
種別 マルチメディアフレームワーク
ライセンス プロプライエタリ
公式サイト アップル - QuickTime
  
quicktime movie
拡張子: .mov .qt
MIME Type: video/quicktime
タイプコード: MooV
UTI: com.apple.quicktime-movie
開発者: Apple Inc.
種別: メディアコンテナ
包含物: 動画音声テキスト

QuickTime(クイックタイム)は、アップルが開発するマルチメディア技術である。音楽動画画像テキストデータなどを取り扱うことができる。

目次

概要

QuickTimeを広義の意味で使うと、マルチメディアの技術に加えて、メディアプレーヤはQuickTime Player(旧Movie Player)、メディアデータの編集、変換、保存が行えるソフトウェアはQuickTime Player Pro(旧Movie Player Pro)も含まれる。なお、QuickTime Playerは無料で利用出来るが、quicktime proにアップグレードする場合は有料となる。

狭義の意味では冒頭で示した通り、技術そのものを指す。

QuickTime自体はライブラリであり、アップルのソフトウェアであるiTunesFinal Cut Proといったマルチメディア系アプリケーションの動作の中核を担っている。その他、デジタルカメラやデジタルビデオカメラは、写真や動画の撮影や再生にQuickTimeを使用しているものも多い。

画像の表示は可能である。なおQuickTime本体は通常版、Proとも全く同等のモジュールベースであるため、自らプログラミングを行なえばPro相当の機能が使えるほか、Mac OS XであればAppleScriptからも制限なく機能を利用できる。iLifeでも利用されている。 ただし、無料配布であってもライセンス料が発生する特許技術(AAC等)に関しては、Proからでないと利用できない。

QuickTimeのファイル(movコンテナ)は、トラックと呼ばれるレイヤー構造により、動画・音声のみならず、テキストトラック、チャプタトラック等を含むことができるが、この構造はMPEG-4ファイルフォーマットであるMP4JPEG 2000のファイルフォーマットであるJP2などに採用され、そのベースとなっている。

また、2006年現在、QuickTimeを元とした国際標準の採用により、よりオープンな規格へと方針を変更している。quicktime 6ではMPEG-4が採用され、quicktime 7ではH.264が新たに採用されており、圧縮効率でも標準化の側面でも大幅な進化を遂げている。また、quicktime 6.3では3GPPquicktime 6.5では3GPP2に対応しており、第三世代携帯電話向けコンテンツの標準ツールとしての位置付けを確固たるものとしつつある。

なおMac OS X v10.2への対応はquicktime 6.5.3[1]まで、Mac OS X v10.3への対応はquicktime 7.5[2]までである。Windows 2000への対応はquicktime 7.1.6[3]までである。

API

Mac OS XではMac OSから移植・整理されたAPICarbonで構築、提供されている。WindowsへのQuickTimeの移植は、幾重ものバージョンアップにともない混沌としていたQuickTimeライブラリのAPIが整理されたことで簡潔になり、移植に大きく貢献した。

Mac OS Xでのプログラミングの幅を広げる為に、quicktime 7 よりCocoaでQuickTimeライブラリを参照するためのQuickTime Kit(QTKit)が提供されている。これによりソフトウェア開発者は1行のコードを書く事もなく、強力なCocoa APIでQuickTimeを利用する事が出来る。

QuickTimeの特徴

  • フォーマット - QuickTimeフォーマット(.mov)やMP4フォーマットのほか、AVIフォーマットやAdobe Flashも再生出来るなど、多くのフォーマットをサポート
  • グラフィック - JPEG 2000TIFFPNGなど、最新のフォーマットをサポート。Photoshopのレイヤーも読み込める
  • オーディオ - MP3AACApple Losslessの採用によりさらに高音質・高圧縮を実現
  • ムービー - H.261H.263MPEG-4H.264、3GPP/3GPP2、Pixletにも対応し、高画質ながらもコンパクトに保存
  • 参照ムービー - ムービーのリンクと再生範囲を記録したものである。ムービーにおけるエイリアス、ショートカット、シムリンクである。
  • ヒントトラック - QTSSでのストリーミングを行うためのトラック。パケットごとの区切りを示す。おおよそ元ムービーの5~8割の容量になる。
  • インタラクティブ - ユーザーの操作に応答するインタラクティブなコンテンツを再生できる。
  • Virtual Reality(仮想現実)- QuickTime VRにより、360度パノラマムービーの作成/再生が可能。Cubic VR(360度パノラマだけでなく、上下方向の表示も可能)やObject VR(立体物を周囲から見回すようなVRムービー)も構築可能。
  • モバイル - 3GPP、3GPP2の採用により、携帯電話とパソコン間でのマルチメディアコンテンツの相互通信を実現。AMCフォーマットも作成/再生可能
  • インターネット - 無償のストリーミングサーバソフトウェア、QuickTime Streaming Serverによりマルチメディアコンテンツを配信。QuickTime Broadcasterを用いれば、簡単に生中継を配信可能、QuickTime Streaming Serverのオープンソース版であるDarwin Streaming ServerはLinux、Windowsなどでも運用出来る
  • 拡張性 - 拡張性があり、新しいファイルフォーマットにもすぐに対応する。QuickTimeコンポーネントを用いれば、MPEG-2DivX、iPIX、On2VP3ZyGoVideoWMVなどの再生・作成も可能
  • クロスプラットフォーム - WindowsにもQuickTimeが提供されている
  • AltiVec対応 - PowerPC版Mac OS Xでは、SIMD演算機能であるVelocity Engine(AltiVec)に対応し、PowerPC G4/G5の能力を引き出すことができる。
  • Streaming SIMD Extensions (SSE)対応 - インテル版Mac OS Xでは、SIMD演算機能であるSSEに対応し、Intel Core, Core2の能力を引き出すことができる。

特筆すべき点は、トラックによるファイル構造の柔軟性であり、movファイルといえど、ビデオトラックのみを含むもの、音声トラックのみを含むものといったものが作成可能な点である。例えば、既存のmovファイルにヒントトラックを追加するだけでストリーミング配信が可能になる。トラックは認識さえ出来れば、JPEGでもDivX、WMA、H.264(一部別途プラグイン)が含まれていても、同じコンテナ上で再生出来る。また、どんなコンテナであっても認識さえできれば同じコーデックで再生できる。

QuickTimeにおいてムービーの様々なトラックは、画像におけるレイヤーと同じように利用できる。

Windows版の問題点

Internet Explorer上での問題

WindowsにQuickTimeをインストールすることでInternet ExplorerMIME設定が書き換えられ、MP3ファイルのURLを開いた際に、Windows Media Playerが開かず、Internet Explorer内のActiveXコントロールで再生されるように変更されてしまう。元のように戻す場合はQuickTimeの設定とWindowsMediaPlayer等の設定を交互に行う必要がある。

保存しようとした画像の拡張子がPNGの場合、関連するビュアーを勝手に開いてしまい、保存ができなくなってしまうこともある。

qttask.exeをめぐる問題

以前のバージョンのWindows版QuickTimeでは、Windows起動時に、qttask.exeというQuickTimeの起動を迅速にするためのプログラムを起動するよう設定を書き換える動作をしていた。QuickTimeはiTunesの必須機能であるため、iTunesを常用しているユーザにとってqttask.exeは有効なプログラムであったが、QuickTimeをあまり使用しないユーザにとってはqttask.exeは必要性の薄いプログラムといえるため、起動の高速化やシステムの安定を求めるユーザの中にはqttask.exeの解除を試みる者もあった。

QuickTime環境設定でqttask.exeの起動は一旦解除されるが、QuickTimeを起動するとふたたびqttask.exeが起動するように再設定されてしまう復帰機能が存在した。 そのため、半永久的にqttask.exeの起動を行わないようにするには、システム設定ユーティリティや専用のフリーソフトなどを使用することになる。 qttask.exeを再び自動復帰しないようにするため、qttask.exeそのものをリネームしてしまう等の強引な手段が存在するが、これによってプログラムが正常に動作しなくなる恐れがあるので注意が必要である。 また、タスクトレイからアイコンを削除する設定項目があり、あたかも自動起動しないように思われるが、実はアイコンが消えるだけでqttask.exeは隠れて起動しているため注意が必要である。

なお2008年1月15日に公開された quicktime 7.4 以降では qttask.exe は常駐しないとされているが、前バージョンからアップデートした場合、依然スタートアップに QTTask.exe という名称の一部が大文字になっただけの同様のプログラムが起動する設定が残り、システム構成ユーティリティから解除しなければならない。特にアイコンを表示しない設定の場合気づかないうちにいつまでも残り続けている場合があるので注意が必要である。以前のように、起動を再設定する機能は無くなっている。

イメージシーケンスの読み込みに関する問題

quicktime pro 7.4 では以前のバージョン同様「イメージシーケンスを開く」というメニューはあるものの、正常に機能しない。

脚注

  1. ^ quicktime 6.5.3 for Mac OS X 10.2.8
  2. ^ quicktime 7.5 for Panther
  3. ^ quicktime 7.1.6 for Windows

関連項目

外部リンク

ウィキメディア・コモンズ

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