Pixiv

del.icio.us del.icio.us
Digg Digg
Furl Furl
Reddit Reddit
Rojo Rojo
Add to OnlyWire

pixiv(ピクシブ)とはピクシブ株式会社が運営するイラストに特化したソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)である。日記や文章などではなく自分の描いたイラストとブックマークしたイラストそのものが利用者のプロフィールを形成し、全てのコミュニケーションの核となる。

目次

歴史

イラストが趣味のプログラマー上谷隆宏[1]が考案し、2007年9月10日ベータテスト公開。その後、登録者数が3週間で1万人を突破し個人での管理が困難になったことを主な理由に、同年10月1日よりクルーク株式会社(現・ピクシブ株式会社)が運営を行っている[2]。同年12月18日に大規模なリニューアルを行い、ほぼ現在の形のサービスとなった。

2008年10月現在の会員数38万人・イラスト総数180万枚・一日の投稿数8000枚・月間3.6億PVと、半年で3倍近い成長を見せている[3]。また、日本語にしか対応していないにも関わらず台湾中国アメリカ韓国といった日本国外からの参加者も増加傾向にあり活躍している[4]

pixivの好調を受け、2008年11月1日を以て社名も「クルーク株式会社」から「ピクシブ株式会社」へと変更され同社の中核事業となった。

特徴

投稿・閲覧共にユーザー登録を必要とする会員制であるが登録は誰でも可能[5]で、他の利用者からの招待などは不要。基本的な利用は全て無料であるが、有料で追加的な機能を提供する有料会員制度の導入が予定されている[6]

pixivのコンセプトプロアマチュアCGアナログジャンルなどの別を問わずユーザー登録した利用者自身が描いたイラスト[7]を投稿し、他の利用者がそれに様々なリアクションを行うことでネットワークを形成しコミュニケーションを図るというものである。投稿されたイラストを通じてのコミュニケーションがテーマであるため、閲覧のみの利用者としても参加は可能。

従ってマイピク(友達登録)や一行掲示板などのコミュニケーションに必要な標準的な機能こそ実装されているが、多くのSNSに見られる日記・コミュニティ・足跡(閲覧履歴)などの機能はない[8]。一方で、他の利用者のイラストを大きくフィーチャーできる「ブックマーク」、任意の利用者の新規投稿を容易に捕捉できる「お気に入りユーザー」、交流関係のあるイラスト同士を直接結び付ける「イメージレスポンス」などのイラストを主役にしたコミュニケーション機能が発達している。また、閲覧数・10段階評価・コメント・ブックマーク表示などでイラストへの反応が即座に手応えとして分かるのも特徴。

イラストは成人向けの性的またはグロテスクな表現を除きあえてカテゴリ分けを設けておらず[9]、誰でも自由にキーワードを追加できる「タグ」により柔軟かつ重層的な分類と閲覧を実現している。タグのこの柔軟性は、後述のようにイラストそのものを通してユーザー企画や諸々の交流が形成されるpixivの文化的特徴の基礎ともなっている。

投稿される作品は所謂コミック系のイラストが多くアニメゲームを題材にしたファンアート二次創作)の投稿も盛んであるが、それ以外にもさまざまな分野[10]のイラストが投稿され質・量共に渾然と混ざり合っている。

イラストに基本的な情報を添えアップロードするだけで自動的に自分のプロフィールページとして整理・展示され容量や枚数などの制限もなく半永久的に保存されるので、ウェブサイトブログなどを運営するよりも手軽なイラストの公開・保存手段としての側面も併せ持っている。pixiv内のほぼ全ての要素が何らかのイラストへと繋がるよう設計されており[11]、保存されたイラストは先述のタグやソーシャルブックマーク性の強いブックマーク機能などのコミュニケーション経路を通じ閲覧され続けることになる。

機能

トップページ

トップページはお知らせやみんなの新着イラストなどの公共的な要素とお気に入りやマイピクなどの個人的な交流要素とから成り、登録当初は前者しかないが利用と共に後者の要素が増してくる。使用していると時々はトップページに戻ることになり[12]、pixivという一つの場を全員が共有する交差点となっている。

みんなの新着イラスト
成人向けを除く全ての投稿はここに投稿時間順に表示される。「現在の速度」は1ヶ月間の平均を100ppとした相対値[13]
マイピク新着イラスト
マイピクの投稿が(あれば)表示される。
お気に入りユーザー新着イラスト
お気に入りユーザーの投稿が(あれば)表示される。トップページの新着表示は各6枚。
注目のタグ
最近のイラストに増加中のタグがタグクラウド表示される。全てのイラストに付いているタグを集計した「人気のタグ」とは違うものである。「人気のタグ」上位のタグは表示されない仕様のため注目のタグは流行り物に敏感な傾向にあり、時として新しい流行を生み出すこともある。

以上の4項目は右肩のボタンで表示位置と開閉をカスタマイズできる。各種新着の保持期間は1週間。

ランキング
閲覧者からの評価・ブックマーク・閲覧数などに基づく、全年齢向けの全投稿を対象にしたランキングが毎朝6時に発表される。非表示にはできない。
R-18
成人向けの投稿[14]はR-18コーナーに表示され、独自のランキングも公表される。グロテスクな投稿はさらにR-18Gに分類され、現状ではタグ検索によってしか見ることができない。これらのイラストを見るには設定変更が必要。
評価履歴・コメント履歴
他の利用者の投稿に対して行った評価やコメントの記録を1週間分確認できる。

これらの他、新しいコメント・掲示板への書き込み・メッセージ・マイピク申請・イメージレスポンス申請や事務局からの重要なお知らせがある時は検索バーの下に表示される。

プロフィール

コメント・掲示板の書き込みや公開ブックマークの一覧やイラスト脇のプロフィール画像など様々な場所から各利用者のプロフィールページが開くので、普通に人とコミュニケーションを取っていれば自然に目に止まるようになっている。文字項目の記述は任意。

プロフィール画面の中央を最近投稿したイラスト3枚、ブックマークしたイラスト3枚、イメージレスポンスをした相手のイラスト3枚の計9枚が大きく占めており、これらが自分を表すプロフィールの中核となると同時に閲覧の最も重要なノードの一つとなる。

投稿したイラスト
文字通り、投稿したイラストの展示。自己紹介などよりも大きくクローズアップされた表示になっている。
ブックマーク
公開でブックマークしたイラストが展示される。プロフィールでは自分のイラストとブックマークが対等に扱われるのが大きな特徴。
イメージレスポンス
自分から申請して承諾されたイメージレスポンス(後述)先のイラストが展示される。参加している企画や絵描き同士の交流が浮かび上がる形になる。
プロフィール画像
自画像もしくはそれに代わる画像を1枚貼るか、もしくは独自のお絵描きツールで描いて作成・加筆できる[15]。プロフィール画像は自分に関する全てのページに表示され、クリックするとプロフィール画面へ飛ぶ。
マイピク・お気に入りユーザー
プロフィール画像の下部に、マイピクおよびお気に入りユーザーからランダムで6名ずつのアイコンが表示される。
自己紹介
自己紹介文や、自分のウェブサイトブログURLなどを記載する。自己紹介文はユーザー検索(キーワード)の対象となる。
作業環境
絵を描く時に使っているソフトウェア画材パソコン周辺機器椅子などについて紹介する。作業環境を表すための写真・画像も1枚貼ることができる[16]
パーソナルタグ
好きな画材・画題・ジャンル・所属や参加中の企画など利用者が自分自身を表すタグを5つまで付けられ、クリックで同好の士を見付けられる。検索機能はない。
一行掲示板
各利用者ごとの簡易な電子掲示板。1件につき140文字、最大60件まで保存される。

イラストの投稿と管理

イラストの投稿
自分のイラストをアップロードする。枚数や容量に制限はない[17]。投稿時に年齢制限の有無や外部表示の許可なども設定する。全体公開で投稿したイラストは即時に「みんなの新着イラスト」などに出現するほか、プロフィールの「投稿したイラスト」に自分で削除・変更しない限り半永久的に展示される。
イラストの管理
自分が投稿したイラストが一覧表示される。サムネイルの下にはブックマークされた数が「○ users」、イメージレスポンス数が「○ res」と表示される。投稿時に記入・設定した事項はここでいつでも変更可能。

イラスト

600x600を超える大きなイラストの場合はリサイズしたものが表示される。その場合はイラスト部をクリックすると新しいウィンドウが開き、フルサイズのものを見ることができる。

評価
イラスト右上の星[18]をクリックすることで10点満点で評価を付ける。評価回数と合計点が表示される。評価する枚数や点数に制限はないが、同一作品に対する評価は1日1回限りで、毎日24:00にリセットされるまで再評価はできない。
一言コメント
イラストの感想などのコメントを140文字まで付けられる。コメントは通常は隠されており、「コメント履歴一覧」で投稿者は全て、閲覧者は最新20件まで見ることができる。自分のコメントは削除も可能。
使用ツール
既定の選択肢から描画ソフト画材を3つまで登録でき、クリックでpixiv内の同じツールの絵を一覧できる。
登録タグ
そのイラストに付けられたタグの一覧。その場でタグを編集可能。クリックで全利用者のイラストのうち同じタグを持つものが一括表示される。
イラストタグ
その利用者の全ての絵に付けられたタグの一覧。クリックでその利用者のイラストのうち同じタグを持つものが一括表示される。イラスト画面では総数の多いもの20件のみ表示。
イメージレスポンス
あるイラストが他のイラストに関連したものであることを表示・通知する機能。他の利用者のイラストからの二次創作(「描いてみた」)、塗り絵、企画参加などに利用される[19]。投稿時にまたは「イラストの管理」でイメージレスポンス先のイラストを指定すると相手ユーザーに通知が届き、承諾すると双方のイラストの下部に互いのイラストのサムネイルが表示される。申請を自動で承諾する設定にもできる。
Embed
投稿者が外部サイトへの表示を許可したイラストの下にのみ貼り付け用のHTMLタグが表示され、これを用いてイラストのサムネイル画像をブログなどのPixiv外のサイトへ貼り付ける(Embed=埋め込む)ことができる[20]。投稿者は管理画面から自分の作品がどのサイトに貼り付けられたかを確認できる[21]
この作品に対する情報提供
タグやコメントなどで投稿者を中傷する行為がある場合や、イラストに著作権上の問題や規約違反がある場合などはここから事務局に対処を求めることができる[22]

自分のイラストに限り、この画面でEmbed状況の確認・任意のコメントの削除・タグのロック・タグの削除履歴消去などの操作も行える。

タグ

pixivには「イラストのタグ」「パーソナルタグ」「ブックマークグループ(事実上の個人用イラストタグ)」など数種類のタグがあるが、一般に「タグ」と言えばイラストのタグを指す。

各イラストにその特徴を表すタグ[23]を10個まで付与できる。イラストの投稿者が付けたタグには「*」印が付き本人しか削除できないが、その他のタグは投稿者が意図的にロックしない限り閲覧者もある程度追加・編集できる[24]。タグの削除は履歴が残り復帰が可能で、投稿者はタグを追加したユーザー名を見ることもできる。不快なタグは「タグ報告」ボタンで事務局に報告でき、件数などに応じて削除が行われる[25]

タグは検索上重要なだけでなく、イラスト真上の登録タグから最大10個の全く違うイラスト群にダイナミックに接続されることになり、閲覧者のみならず投稿した本人にも思いがけない発見と出会いをもたらす重要な機能となっている。

タグ/タイトル・キャプション検索
「(風景 OR 背景) アナログ -女の子」のようにOR検索、除外検索(マイナス検索)、括弧が使える。ここでの検索は部分一致である[26]。検索結果には「○ users」という形でそのイラストをブックマークしている利用者の一覧が表示される。表示は常にイラストの投稿時間順(昇順または降順)。
人気のタグ
全体公開されている全てのイラストに付いたタグを集計して頻度順に並べたもの。上位5000件まで見ることができる。
ランダムで選んだタグに飛ぶ
複数のイラストに付いている全てのタグからランダムに一つを選び表示する[27]
関連タグ
タグ閲覧時に、現在表示中のイラストに多く付けられているタグが3つまで表示される。

ブックマーク

他の利用者のイラストを公開または非公開で自由に自分の「ブックマーク」に登録できる。ブックマークはグループを作成して分類でき(重複可能でタグに近い)、コメントも添えられる。公開ブックマークは相手の「イラストの管理」画面やタグ検索結果などに「○ users」としてリンク表示され、自分のプロフィールページにはサムネイルが投稿と並んで展示される。ブックマークの数に制限はない。表示はブックマークの登録時間順。

これらの特徴のため公開ブックマークは利用者同士が作品をリスペクトし合う手段として、また絵を描かない人を含む利用者がイラストの好みを通じて自分を表現する手段として広く活用されている。

ブックマークは収集した人の好みが強く反映されるので、タグやプロフィールを経由して複数のブックマークを渡り歩くのは自分好みのイラストと描き手を次々と見付ける最も効率の良い方法の一つとなっている。

お気に入りユーザー

他の利用者を公開または非公開で「お気に入りユーザー」に登録できる。登録した利用者の投稿はトップページの「お気に入りユーザー新着イラスト」に表示されるようになる。公開お気に入りユーザーは「あなたを登録しているユーザー」[28]として相手に通知され、互いにお気に入りユーザーに入れ合った状態になるとハートマークが付く。一覧表示はお気に入りユーザーへの追加時間順。

お気に入りユーザー新着イラストの実用性が高い一方でイラストのブックマークと異なりプロフィールでの扱いは小さく、他の利用者が「あなたを登録しているユーザー」を見ることもできない。他方でハートマークの効果もあり、公開お気に入りユーザーは相手への働きかけの意味が強い機能となっている。

マイピク

My pixivの略語で、pixiv内外での知人・友人を意味する。マイピク申請が受諾されマイピクになることで、互いの投稿がトップページに「マイピク新着イラスト」として表示されるようになる[29]ほか、投稿や掲示板などをマイピクのみに公開することができる。一覧表示は利用者のpixiv加入順。

マイピク限定でイラストを公開するとマイピク以外の利用者は見ることができないが、全てのマイピクの「マイピク新着イラスト」に表示されることになるので、連絡用のイラストを投稿すればマイピク全員とコミュニケーションを取る効率の良いルートとなる。

その他の機能

ランダム
全体に公開された全ての全年齢向けイラストから、ほぼ完全にランダムで40枚程度を表示する。年齢制限イラストは対象にならないが、「このタグ内でランダム表示」機能で代用可能。
ユーザー検索
ニックネームや自己紹介(キーワード)などから利用者を検索できる。
メッセージ
送信した相手だけが読むことのできる、メールのような機能。字数は1000文字までで、コメントや掲示板などと比べ緩やかな制限になっている。
退会
pixivを退会する。退会の理由を事務局に述べることもできる(任意)。退会した場合、他のユーザーに送ったコメント・メッセージも含めて全て削除される(それらが該当ユーザーに告知されることはない)。
モバイル版
携帯電話などからpixivの一部の機能が利用できるモバイル版が試験的に提供されている。携帯電話のメールアドレスでの登録はできない。

公式イベント

幅広い利用者にイラストを通した楽しみや投稿のきっかけを提供するための公式イベントが事務局により随時開催されている。

季節イベント

ハロウィンクリスマス正月七夕のような誰でも描いて参加しやすい季節のイベントは事務局が一定期間特設コーナーを設置し、通常の新着イラストとは別のイベント新着や独自ランキングが提供される。イベントへの参加は通常の投稿イラストに所定のタグを付けることで行い、特設コーナーでの展示の他は通常のイラストと扱いは全く変わらない[30]

コラボレーション企画

スポンサーがお題と賞品を提供し、pixivの公式イベントシステムを利用して行われるPRを兼ねたコラボレーション企画が開催されることがある。参加者や受賞者には液晶タブレットのような比較的高価な賞品やお題にちなんだ特典などが授与される一方で、事務局の収入源の一つにもなっている[6]

Doodle 4 pixiv

独自または既存の任意の記念日にちなんだpixivのロゴマークデザインし「Doodle4pixiv」のタグを付けて投稿するとその日1日だけ正式にそのロゴが採用されることがある。「Doodle 4 pixiv」は「pixivのロゴに悪戯描き」といった意味で、元はGoogleで行われていたコンペティション企画「Doodle 4 Google」をpixiv風にアレンジしたもの[31]

コミックマーケット情報

サークルカットなどをイラストとして投稿しコミックマーケット情報確認ページからサークル情報を入力して関連付けすることで特設ページに情報が掲示され検索や地図などで探せるようになるほか、プロフィール・自分のイラスト画面・登録したタグのページなどにもコミックマーケット参加情報が表示されるようになる[32]

タグによる交流文化

複数付けられ簡単に検索できイラストをダイナミックに接続するタグの特性を活かした、イラストを通しての利用者間の交流が自然発生してpixiv独自の文化的特徴を形成している。

ユーザー企画

先述のようにオーソドックスな季節のイベントなどは事務局がセットアップするが、それ以外にもタグを利用した利用者発の企画やイベントが活発に開催されている[33]

ユーザー企画は非公式のイベントであるため正式な立ち上げ・参加方法は存在しない[34]が、慣習としては次のように行われる。

企画を始める者は企画を表す識別用のタグ[35]を決め、企画の内容や参加方法などを説明するイラストにそのタグ及び「企画目録」「企画主」タグを付けて投稿する。この「企画目録」は利用者が企画を一望するための1企画1枚のタグ、「企画主」は企画の主催者が企画に関する広報を行うイラスト全てに付けるタグである。

他の利用者は「企画目録」タグを検索して好きな企画を探し、識別用のタグを付けてイラストを投稿することで企画に参加する。企画主が参加作をまとめて一枚のイラストにする合作企画や、前の人のイラストを引き継いで次を描くリレー企画などでは参加前の立候補が必要な場合もある。

タグの柔軟性を活かし、1枚のイラストで複数の企画に参加しクロスオーバーさせたり[36]、企画の内部でさらにタグを派生させて新たな流れを作ったり[37]して可能性を広げることも行われている。

ユーザー企画は「企画目録」タグで簡単に探せ、識別用タグを用いて参加作品を一覧できるほか人気の出た企画は識別用のタグが「注目のタグ」に出現することで一挙に全pixiv的な規模に拡大し数千枚もの投稿が集まることも珍しくない。当初は企画として意図されていなかったものが自然発生的に流行して結果として企画の形を取ることもある[38]

pixiv自体はまとまった文章などを置く場所を設けていないので、手の込んだ企画や参加者の多くなった企画などでは外部にウィキなどを借りEmbed機能などとも連携して企画の統括・案内用のスペースとすることも多い。

ユーザー企画の公式化

ユーザー企画が事務局に取り上げられ、公式イベント化もしくは公式イベントと共催になることがある。公式化されると季節イベントなどと同様の会場などが用意され、賞品も提供される場合がある[39]

「描いてもいいのよ」

オリジナルキャラクターに「描いてもいいのよ」というタグを付けることで、そのキャラクターを他の利用者に描いてもらうことができる[40]。このタグのイラストを描いた時には「描いてみた」というタグを付けるのが慣習。

先述のユーザー企画では企画内独自の「描いてもいいのよ」タグ[41]を設定したり、あるいは参加作品は全て「描いてもいいのよ」であると宣言したりすることで一層の交流を図ることも多い。

同様にして線画を他の利用者に塗ってもらう「塗ってもいいのよ」「塗ってみた」、素材を提供する「使ってもいいのよ」など多くの「〜いいのよ」型タグが派生し多様な形でイラストにイラストで返す交流スタイルを実現している[42]。先述のイメージレスポンス機能はこうしたイラストの関係性を可視化するものである。

タグの共同編集

タグは自由度が高い反面、投稿者が自分のイラストに適切なタグを十分に付与できず閲覧困難なイラストになってしまう場合も多いがそうしたイラストにはそれに相応わしいタグが他の利用者により多角的な視点から追加・整備されるという現象が広く見られ、新規加入者や外国人利用者の定着にも一役買っている。

当初は普及していなかったタグ=分類法が追加タグによって「発明」・整備され、それが他の利用者に受け入れられ広まって行くことで閲覧の利便性が高められる[43]のみならず、機能としては提供されていないコミュニケーション経路までもが形成される[44]フォークソノミー現象も観察される。

周辺サービス群

pixivがイラストの投稿・閲覧を通してのコミュニケーションに完全に特化している一方で、pixivの外部にpixivのアカウントで利用できる絵描きのニーズに合わせた付加的なサービス群を構築して補完する構想がある。現在は下述のdrawrのみだが、今後ブログサービスなどの開設が予定されている[6]

drawr

drawr(ドロワー)はブラウザ上で動作するお絵描き掲示板のようなFlash製の描画ツールで落書きしてコミュニケートするWebサービスである。

ツールは誰にでも扱えるがあまり凝ったことはできない線を引くだけの極めて単純なもの[45]で、CGの経験のない人でも楽しめることを念頭に作られている[6]。他の人の描画過程をアニメーション再生して描き方を学ぶこともできる。

投稿のシステムはpixivと似ているが閲覧数・評価・文字によるコメント・キャプションなどはなく、タグやユーザー検索も存在しないシンプルな作りである。投稿された絵に対してまた絵を描いてコメントしたり他の人の絵に上書きして再投稿(リポスト)したりして落書きに落書きで応答でき、トップページの表示の通り「暇つぶし」に気軽に描いて遊ぶ息抜きの場所となっている。

drawrへの投稿やお気に入りなどの利用にはpixivと同一のアカウントを使用するが、純粋に閲覧するだけなら登録やログインの必要はない。投稿を反映するブログパーツ・原画像のEmbed(ブログなどへの埋め込み)・RSS配信なども提供されており、総じてpixivよりも開放的な設計である。pixivとの連携も予定されているが未実装。


脚注

  1. ^ pixiv内でのハンドルは「馬骨」。
  2. ^ イラストを投稿・共有するSNSの「pixiv」、20日間で会員数1万人突破。 - CNET Japan プレスリリース
  3. ^pixivのクルークが「ピクシブ株式会社」に社名変更 - RBB TODAY) なお2008年4月の会員数12万人・イラスト総数50万枚・一日の投稿数4000枚・月間1億PV。
  4. ^ 海外からのアクセスは2008年3月に3%弱(開発者ブログ)、同年8月に4.4%弱(「pixiv」会員数が30万突破 開始から1年で - ITmedia)。サイトの国際化対応が予定されている(月間3億PVのサーバーってどうなってるの? pixiv管理者に聞いた - RBB TODAY)。
  5. ^ 複数アカウントの保有は禁止されている(利用規約 第10条)。
  6. ^ a b c d 「得体の知れないものになった」――「pixiv」急成長、社名も「ピクシブ」に - ITmedia
  7. ^ 「他人の作品」や「実写を主体とした作品」(写真)は投稿できないが、「アナログ作品等を撮影した写真」や「3Dソフトで制作した静止画」の投稿は可能(ヘルプガイドライン)。
  8. ^ 未実装ではなく実装の意志自体がないと開発者がTwitterで明言している。スポンサーによる「ComicStudioコミュニティ」は存在するが、いわゆるコミュニティ機能とは別物。
  9. ^ 「イラストはジャンルで分けられない」(上谷隆宏 「ネットにイラスト、こんなにあるとは」――10万ユーザー突破したイラストSNS「pixiv」の“想定外” - ITmedia
  10. ^ 例として「SF」「ファッション」「音楽」「食べ物」「メルヘン」「風景」「デッサン」「リアル」「抽象」「3D」タグなど(タグ/作風・特質 - pixivを100倍楽しむwiki)。こうしたタグは本人が付けるとは限らない。
  11. ^ 「開発で気を使ったのは、とにかく見たいイラストへの到着パスを少なくすること」(pixivユーザー、10万人突破 PV7,000万/月!――人気の秘密を開発者、馬骨氏に聞く - RBB TODAY
  12. ^ 一部機能がトップページに戻らないと使えないほか、一定時間操作しないと次の操作で強制的にトップページに戻る。
  13. ^ 現在の速度について - 開発者ブログ
  14. ^ 基準は概ね「ジャンプに掲載できるものか否か」(『pixiv』を運営するクルークに突っ込みインタビュー! - livedoorニュース)。
  15. ^ 露出の多いプロフィール画像に文字などを描き加えるのは効果的な連絡手段の一つ。
  16. ^ 初期の利用者が「作業環境」タグを付けてパソコンやアトリエなどの描画環境写真をアップロードしていたのを、規約違反として削除する代わりにプロフィールに専用欄を設けたものであった(Q.作業環境ってなんですか? - ヘルプ)。
  17. ^ 連続したアップロードは間隔を5分開ける必要がある。
  18. ^ ハロウィン期間中はかぼちゃになったりもする。
  19. ^ 「イメージレスポンス用素材」タグのようにイメージレスポンスそのものを使った遊びも行われている。
  20. ^ @wikiはてなダイアリーのように独自にpixivのEmbed機能に対応しているサービスもある。
  21. ^ サムネイルを所定の方式で貼り付ける許可であって、イラストそのものを転載する許可ではない(「pixiv」のイラストをブログに貼り付けられる新機能 - ITmedia)。
  22. ^ 規約違反への対処は事務局を通すのが原則(注意事項を作成しました - 開発者ブログ)。中傷などの行為に対する事務局の姿勢は厳格で、速やかな警告・削除・アカウント停止などの処置が常時取られている。
  23. ^ 例えば「ウィキペたん」のイラストであれば「擬人化」「萌え」「メイド」「パズル」「Wikipedia」「女の子」などのタグが考えられる。
  24. ^ 2008年10月の仕様変更で再び誰にでも削除できるようになったが、30分に1度しか操作できなくなりタグの編集には困難が伴う。
  25. ^ タグの仕様を変更 - 開発者ブログ
  26. ^ タグはクリックされた時は完全一致、検索された時は部分一致となる。「風」を検索すると「和風」などもヒットするのでクリックと同じ結果にはならない。
  27. ^ 2008年4月の時点で17万4246種類、延べ201万3152個のタグが存在した。(Twitter)
  28. ^ 通常はトップページにリンクが作成されるが、自分が一人もお気に入りユーザーを公開していない場合は「ブックマーク管理」画面にしか表示されない。
  29. ^ お気に入りユーザーをマイピク登録した場合、お気に入りユーザーを解除しなければ「お気に入りユーザー新着イラスト」と「マイピク新着イラスト」の両方にイラストが流れることになる。
  30. ^ 2008年の七夕祭り企画以降は協賛スポンサー及び運営会社から賞品も提供されるようになった(6月25日より「pixiv七夕祭り」を開始 - 開発者ブログ)。
  31. ^「Doodle 4 pixiv」スタート - 開発者ブログ
  32. ^ C74から開始されたイベント機能であるが、2007年12月のC73サークル情報は「pixiv版C73カタログ」というユーザー企画であった。
  33. ^ 2008年10月現在で11本の公式企画と366本のユーザー企画が確認されている(企画一覧 - pixivを100倍楽しむwiki)。
  34. ^ 事務局に企画の紹介などを依頼することはできる。
  35. ^ 例としてpixivのイメージキャラクターをデザインする「ピクシブたん」、5つの架空のに分かれイラストを通して覇を競う「pixivファンタジア」(終了)、学園の生徒を作りその交遊を描くことで利用者同士が交流する「ぴくがく」などがある。
  36. ^ 「ぴくしぶ妖戦記」の人物が「PIXIVドーナツ」のフレンチクルーラーを頬張り、「ぴくがく」の生徒が「ピクシブ町内会」の街を歩くといった具合。
  37. ^ 「ぴく森」企画内部で「ぴく森運動会」が開催(企画内企画)されたり、「ぴくもろいど」としてキャラクターがフィギュア風にアレンジされたりしているのはその一例。
  38. ^ 「ブックマーク管理用」「一時間で緑髪」など。
  39. ^ pixiv1周年記念企画開催のお知らせ - 開発者ブログ「pixivハロウィンwithハロウィンランド」賞品の発表 - 開発者ブログ
  40. ^ 一種の自然発生的な「コモンズ」と言える。これを発展させた「pixivコモンズ」機能が計画されている(「得体の知れないものになった」――「pixiv」急成長、社名も「ピクシブ」に - ITmedia)。
  41. ^ 「pixivファッションショー」企画では「着せてもいいのよ」「着せてみた」。
  42. ^タグ - pixivを100倍楽しむwiki
  43. ^ 一例として、「動物」タグのイラストが増加するに伴い「鳥類」「爬虫類」「両生類」「海洋生物」「自然画」などのタグがイラストに応じ遡って追加・形成され一覧性・検索性が向上していった。
  44. ^ 先述の「企画目録」や「描いてもいいのよ」、絵描きが技術を共有し合う「講座」「描き方」「メイキング」などのタグもフォークソノミーの所産である。
  45. ^ eキーで半透明、zキーでアンドゥといった隠し機能も若干存在する。

関連項目

外部リンク

公式
非公式

This article is from Wikipedia. All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.


Giant Panda

Mercedes Car
James Bond Guide
This site monitored by SitePinger.net