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Microsoft Excel(マイクロソフト・エクセル)は、マイクロソフトがWindows及びMac OS X向けに販売している表計算ソフトの名称である。Microsoft Wordとともに、同社のオフィススイート「Microsoft Office」の中核をなすアプリケーションである。拡張子は.xls(Office 2007では.xlsx)
用途Excelは表計算ソフトであるため、本来は表を作成して合計の計算やグラフの作成などに用いられるものである。 「平均を求める」「標準偏差を求める」「文字列中のn番目の文字を取り出す」などのよく使う計算や検索の作業は、数百種類ある「関数」と呼ばれる手続きにまとめられており、この関数を組み合わせることで相当高度な計算も可能である。 一方で、Wordなど他のソフトウェアよりも比較的軽快に動作することや、多くのコンピュータにインストールされておりワークシート上にオブジェクト(図形や画像)を貼り込むことができるなどの点から、特に計算などは行わず、ワークシートを方眼紙に見立てた設計書や進捗管理用の単なる作表作業に使用されることも多い。また、1つのファイルで複数のワークシートを使用できることや、数値だけでなく文字列や日付を扱うことができることを利用して、データベースの入力や関数による計算をそれぞれ分担することも可能であり、Microsoft Accessの代用としても使用が可能である(一般家庭用ではAccessが入っていないことが多い)。 この他、付属の強力なマクロ言語 (Visual Basic for Applications, VBA) を利用してアプリケーションを作成するなど、「表計算」のイメージを超えた広い応用範囲を持つソフトであり、汎用的な開発環境の一つと捉えることもできる。 歴史同社のMS-DOS向け表計算ソフト「Microsoft Multiplan」及びグラフ作成ソフト「Microsoft Chart」は、Lotusの「1-2-3」に比べて性能が低く、米国市場においては大きく水を開けられていた(欧州市場ではMultiplanも高いシェアを確保していた)。その反省を踏まえた上で、GUIでの利用を前提に、Macintosh用アプリケーションソフトウェアとして開発されたものが「Microsoft Excel」である。 同製品は、GUI環境に特化した優れた操作性と高い性能を有し、Macintosh向け表計算ソフトのベストセラーとなった。この過程でGUI環境のアプリケーション開発ノウハウを蓄積したMicrosoftは、他のオフィス向けアプリケーションにもExcelに似たインタフェースを用いるようになった。また、Windowsのインタフェースは、Excelを基準に作られたとも言われている。 Microsoftは、Lotusの統合ソフト「Jazz」対抗製品の「Microsoft Works」よりも、Excelを核にワープロやデータベース、スケジュール管理ソフトなどを統合した高性能オフィススイート製品「Microsoft Office」の販売を優先することで、Windows向けオフィススイートのデファクトスタンダードの座を確保することに成功した。 そして、PCのプラットフォームがDOSからWindowsへと移行するに従い、GUIへの対応が遅れた「1-2-3」(及び「スーパーオフィス」)を引き離していった。 現在、Windows向けにExcel 2007、Mac OS X向けにExcel 2008が最新版としてリリースされている。今日では表計算ソフトの標準的存在であるとともに、Windows用アプリケーションの代表的存在である。 標準の保存ファイル形式は拡張子にxlsを使用したもので「Excel ブック」と呼ばれる。Excelがインストールされていない環境でも、マイクロソフトより無償で提供されるExcel Viewerをインストールすることにより、閲覧が可能である。他にもテキストやCSV、HTML形式での入出力が可能で、Excel 2003以降はXMLスプレッドシートも扱えるようになった。2007からはXMLでのファイル形式が標準となり、.xlsxという形式となった。 また技能資格としての検定は過去にマイクロソフト公認の「エクセルマスター」「ワードマスター」という資格が存在した。1993年(165名)、1994年(148名)と2回実施され合格者はそれぞれ6名で94年の検定を最後に廃止された。これはオフィスシリーズへの製品拡充に伴う検定内容の変更と検定合格者の異常な少なさに試験範囲の見直しが行われたため。現在、マイクロソフト公認の資格にはMicrosoft Office Specialist(旧称・Microsoft Office User Specialist (MOUS))がある。 問題点日付の変換問題現在のバージョンでは日付に西暦の下2桁を用いた場合、「00-29」は20xx年、「30-39」は19xx年として認識するが、Excel 98までは「00」は2000年、「01-20」は平成xx年、「21-64」は昭和xx年、「65-99」は19xx年として認識していた。こうした仕様により、日付に食い違いが生じていた。 例えば、「01.09.18」と入力した場合、Excel 2000以降では「2001年9月18日」として認識するが、Excel 98以前だと「平成1年(元年)9月18日」、つまり「1989年9月18日」と認識してしまう。 これを解消するには、Excel 97ではService Release 2へアップグレードした後、「Newparse.reg」というファイル(ValuPackに内包)を認識させる必要がある。こうすればExcel 2000以降と同じ入力モードが実現する。(95以前は不明) 1900年うるう日問題現行のグレゴリオ暦では1900年はうるう年ではなく、平年であるため閏日(1900年2月29日)は存在しないはずであるが、Windows版Excelでは、1900年2月29日を存在するものとして計算してしまう。このため、1900年3月1日より前の日を計算に使う場合、注意が必要となる。 この問題はLotus 1-2-3が行う日付計算が原因。その表計算ソフトとの互換性を満たすための動作となっている。 なお、現行バージョンでは「1904年から計算する」のチェックボックスが用意されている。このチェックが有効である場合、1900年の日付使用が無効となるため、問題は発生しなくなる。 有効桁数・小数コンピュータ一般に共通する性質であるが、取り扱える数の範囲には制限がある。Excelではこの有効桁数はそれほど大きくないため、極端に大きな数字や、小数点以下の桁数が非常に大きい数字を扱うと、まれに問題を生じることがある。 また「2のマイナスn乗」の形で書くことのできない小数は2進法では無限小数となり、こうした数をコンピュータ上で扱うと必ず切り捨て誤差が発生する。この一見奇妙なふるまいは、計算機の数値計算に関する専門知識を持たない利用者にはバグに見える場合がある。このためマイクロソフトは計算誤差が発生していないかのように見せかけるための補正を行っている[1]。しかし補正の具体的なアルゴリズムは公表されていないうえ、きわめて場当たり的な処理を行っていると推測されるため、専門家が数値計算に使うにはかえって向かない[2]。 こうしたことから、例えばロケットの軌道計算のような高度な科学技術計算にこのソフトを用いることは、適当ではない。 統計的手法に関する間違い母集団に対する信頼区間を返すはずの関数が、信頼区間の1/2を返す、など。 [3] マクロウィルスExcelでの代表的なマクロウィルスとして、Laroux(ラルー)があげられる。感染したExcelブックを開くと他のExcelブックに対してもウィルスコードをコピーして保存させると共に、スタートアップフォルダにウィルスコードを持ったPersonal.xlsというExcelブックを作成保存する。Personal.xlsはExcelの起動時に自動起動されるため、感染元のExcelブックがない状態でも次々と感染させていくことになる。Laroux自体には増殖の機能しかないものの、その後の数多くのExcelマクロウィルスの原種となった。 脚注関連項目
日本における競合製品
外部リンク
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