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JPEG(ジェイペグ)とは、コンピュータなどで扱われる静止画像のデジタルデータを圧縮する方式のひとつ。またはそれをつくった組織(ISO/IEC JTC 1/SC 29/WG 1、Joint Photographic Experts Group)の略称。JPEG方式による画像ファイルにつけられる拡張子は jpg が多く使われているが、 jpeg 等が使われる場合もある。 一般的に非可逆圧縮の画像フォーマットとして知られているが、可逆圧縮形式もサポートしている。しかし、可逆圧縮は特許などの関係でほとんど利用されていない。 標準では、特定の種類の画像の正式なフォーマットがなく、JFIF形式が事実上の標準ファイルフォーマットとなっている。 動画を記録可能にしたものにMotion JPEGがある。 デジタルカメラの記録方式としてもよく利用されているが、デジタルカメラでは様々なオプション機能を使い、JFIFを拡張したExifなどのフォーマットとしてまとめられている。
技術の詳細ここでは、一般に用いられる非可逆圧縮の方式について説明する。なお、JPEGの可逆圧縮には非可逆圧縮とは全く別の技術が用いられている。JPEG 2000は両方とも同じである。 符号化方式JPEGでは、画像を固定サイズ(8×8画素)のブロックに分割し、そのブロック単位で、離散コサイン変換(DCT: Discrete Cosine Transform)を用いて、空間領域から周波数領域へ変換する(この変換自体では情報量は削減されない)。変換されたデータは、量子化によって情報量を落としてから、ハフマン符号によるエントロピー符号化がなされ圧縮が行われる。エントロピー符号化とは、データの生起確率の高低に応じて異なる長さの符号を割り当てることで圧縮を行うものである。 DCTによる周波数領域への変換では、変換そのものでは情報量は削減されないが、低周波数成分にエネルギーが集まることを利用して、量子化による情報量削減と、エントロピー符号化での圧縮率向上を図っている。普通の画像をそのまま量子化してしまうと大きな画質劣化が生じるが、重要な成分が局所的に集められた後では元の画像の性質を残したまま量子化が可能である。また、低周波数成分に集中するという形で、データに偏りが生じると、エントロピー符号化の圧縮率も向上する。なお、JPEGでは、量子化マトリックスと呼ばれる係数表を用い[1]て、低周波数成分に比べて高周波数成分でより粗い量子化を行うのが一般的である。 エントロピー符号化ではハフマン符号を用いる。ハフマン符号は処理が単純であるため演算量が少なく、さらにその符号セットが想定する、理想的なデータが入力された場合には極めて高い圧縮率を実現する。しかしながら、逆に符号セットにあわないデータが入力された場合の圧縮率は下がってしまう。この問題を解消するため後継のJPEG 2000では算術符号が採用された。 なお、周波数変換前の画像フォーマットの色成分の数は1~4の間で選択でき、各色成分が何であるかを決める表色系も自由に選択することができる。そのため色成分が1つのグレースケール、色成分が3つのRGB及びYCrCb、色成分が4つのYMCKなどのデータのどれも用いることができる。しかしながら、表色系の規定がない上にどの表色系であるかを示す情報もないことは互換性に大きな問題となる。そのためJFIF形式では、YCbCr表色系を用いること、さらに成分の順序はY、Cb、Crの順であることを規定している。各色成分の空間的な間引きをあらわすサンプリングファクタについては、各々の色成分について水平方向、垂直方向独立に定めることができ、一般的な形式の4:4:4、4:2:2、4:2:0、4:1:1のいずれもが選択可能である。 ノイズJPEGではブロック単位で変換を行うため、圧縮率を上げるとブロックの境界にブロックノイズと呼ばれるノイズが生じる。 また、周波数変換においては、低周波成分に画像のエネルギーが集中するため、高周波成分のエネルギーは小さくなる。このため量子化を行うと高周波成分はゼロに落ち、無くなってしまう。すると画像の急峻な変化を十分に表現できないため、エッジ周辺ではモスキートノイズと呼ばれるノイズが生じる。 とくに赤には弱く、小さくすると赤の部分でノイズが発生しやすい。 規格書規格は、合同のグループで作られたため国際標準化機構(ISO) 、国際電気標準会議(IEC) と国際電気通信連合(ITU) の双方から出されている。それにならい、日本工業規格(JIS) においても規格化されている。
インターネットでの普及とその背景JPEGは、Webの普及黎明期において、Webブラウザ標準の画像フォーマットとして、GIFと双璧を成していた。 JPEGの符号化方式の特性から、同じ色が広い範囲に広がることの多いCG絵画であっても、画像そのもののサイズに比例してファイルサイズが大きくなる。このため、ダイヤルアップ接続等、一般ユーザーの末端接続がナローバンドだった時代には、データ転送量を少なくするという観点から、CG絵画はGIF、デジタルスチル写真にはJPEG、という住み分けが存在していた。 しかし、1999年、GIFに使用されていたLZWアルゴリズムの特許を取得していた米国UNISYSがそれまでフリーとしていたLZW特許の特許料を徴収するという方針を発表した。この方針に対しユーザー不満が高まっただけでなく、フリーの画像編集ソフトがGIFに非対応になるなどしたため、GIFから、JPEGや、新たにフリーのフォーマットとして開発されたPNGに移行する流れになった。 しかし、PNGは当時のブラウザではプラグインを導入しないと表示できないという問題を抱えているケースが多かったため、GIF画像はJPEGによって置き換えられるケースが多かった。 現在は、GIFのLZWの特許が失効し、フリーな画像フォーマットとして再び使えるようになり、PNGもほぼ全てのブラウザでサポートされるようになった。この2つの画像フォーマットは現在もインターネット上でよく使われている。しかし、JPEGはフルカラーに対応しており、色数が多い画像を使った時の圧縮率もPNGより優れていることから、インターネット上では一番よく使われる画像フォーマットになっている。 関連項目外部リンク
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