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Debian(デビアン)またはDebian Projectは、ボランティアの集まりによってフリーなオペレーティングシステムを作成しようとするプロジェクト。またはそのプロジェクトによって作成されたオペレーティングシステムを指す。歴史が長く保守的なLinuxディストリビューションのDebian GNU/Linuxが最もよく知られている。 Hurdのような他のカーネルのためのDebianを提供する計画も進行中。正式リリースはされていないが、FreeBSDやNetBSDをベースにした移植版もある。
歴史
プロジェクトの組織プロジェクトは、世界中の有志の開発者によって構成されている。プロジェクトには誰でも参加できるが、正規の開発者になるためには、技術的なチェックを受ける必要がある。現在、1000名以上[6]のメンバーがいる。日本人の開発者は40人ほどである。 プロジェクトの抱負として、Debian社会契約[7]を掲げている。Debian社会契約は、プロジェクトが遵守すべき事項を定めたもので、1997年7月5日に採択された。その中のDebianフリーソフトウェアガイドライン (DFSG) は、Debianにおけるソフトウェア評価基準となっており、このガイドラインに適合しない、フリーではないと評価されたソフトウェアは、Debianの一部として提供されることはない。 プロジェクト内の意思決定はDebian憲章[8]の元で行なわれる。Debian憲章は、組織構成やその権限、投票にかけるまでの手続きなどを定めたもので、1998年12月2日に採択された。 毎年、Debian会議[9] (通称DebConf) が開催される。Debian会議は、世界中のDebian開発者が直接会談する場で、2000年7月5日に初めて開催された。資金面などの多くの障害があるため、今のところ日本で開催されたことはないが、有志によって開催が検討されている[10]。 Debian GNU/LinuxDebian GNU/Linuxは、Debian Projectが作成しているLinuxディストリビューション。Linuxディストリビューションとして見た場合、コミュニティによる体制維持と、パッケージ管理システムによるコンパイル済みパッケージ (拡張子は.deb)のソフトウェアの導入が特徴となっている。 また、基本となるシステムは、Debian baseとして、最小限度にまとめられ提供されているため、必要機能を構成し易い。 メンテナンスの容易さAPTAPTを参照。 Debianの特長として、メンテナンスの単純さがある。パッケージ管理システムを備えており、ひとたびインストールが終了すれば、パッケージマネージャのAPT (Advanced Package Tool) により、ソフトウェアの更新が行える。パッケージのインストールは、セキュリティ関連の更新やプログラム相互の依存性確認も含めて、仮想端末 (コンソール) より容易に操作できる。 パッケージの依存関係には、大きく分けて、depends(依存)、recommends(推奨)、suggests(提案) という3種類の項目が設定されており、動作に必須なものがdepends、動作に必須ではないが常識的に必要とするものがrecommends、組み合わせる事で更に便利に使えるものがsuggestsに指定されている。しかしAPTでは、depends以外の項目を上手に扱えないため、これらの項目を最大限生かす事ができるaptitudeの使用がsargeでは勧められている。 APTには補助的機能を追加するフロントエンドが数多く提供されており、以下ではaptitudeを含めた幾つかのフロントエンドを紹介する。 aptitudeaptitudeを参照。 GUIフロントエンドユーザーフレンドリーなユーザーインターフェイスは複数存在する。 一般的に良く知られる代表としては、Debianだけでなく RPM系のディストリビューションにも移植された Synaptic(シナプティック)がある。Synapticは、apt-getコマンドを使用せずにシステムの更新が全てマウスで直感的に行えるだけでなく、ソフトウェアの削除機能も備えている。 「apt-watch(アプト-ウォッチ)」は、デスクトップで使用するユーザーにとって、アップデートのリリースを直ちに通知してくれるアプレットとして極めて有効なツールである。apt-watch は、より簡易にパッケージの管理を実現するツールとして開発されたアプリケーションである。これは、ネットワークに接続し、アップデータを定期的に監視するアプレットであり、アップデータが利用可能となった時には、クライアントに自動的に更新の通知を行う。Windows Updatesや Red Hat Network と同様な機能を持っている。 4.0 (Etch) では、apt-watch に加えて新たに update-manager も用意された。これは、GNOMEデスクトップ環境で利用可能なパッケージの管理ツールである。この update-manager は、Update Notifier と呼ばれるデスクトップ上のアプレットと組み合わせて利用することができる。機能的には apt-watch と似ているが、APT keyring を管理する仕組みが追加されている。なお、Update Notifier は GNOME や KDE、Xfce など Freedesktop.org 準拠の全てのデスクトップ環境で動作するように設計されている。 ただしこれらもアップデートの実際の内部処理は、APT が機能しているので、apt-get コマンドを実行することと大差は無い。 gdebiDebian 4.0 では、グラフィカルなパッケージ・インストーラーが新たに提供された。このインストーラーを利用すれば、ローカルに保存した Debianパッケージ(Debファイル)がコマンド操作なしでインストール可能である。Red Hat Linux で初めて採用された Gnome-RPM[11] (あるいは gnorpm とも) というグラフィカルなインストーラーと好対照を成すツールであるが、Gnome-RPM がシェルプロンプトから RPMコマンドを実行するのと同じ機能を有するのに留まるのとは違い、gdebi は APTのようにパッケージ間の依存関係を自動的に解決する機能も併せ持っている点でより優れている。GDebi とも表記される。 debconfパッケージ管理にはdebconfと呼ばれるフレームワークが用意されており、パッケージ作成者はユーザーに対して簡易のフロントエンドを提供できる。そのため、このフレームワークを積極的に利用しているパッケージでは、インストール後にユーザーが行うであろう初期設定の大半を、対話形式の質問に答えていくだけで、インストールと同時に終える事ができる。またdebconfのフロントエンドは、対話形式のものから、非対話形式なもの、キャラクタベースなものから、グラフィカルなものまで、ユーザーが自由に選択可能である。 リリースの種類公開は、4つのレベルで何時でも行なわれている。
なお、apt pinningの技法を使うと、一部のパッケージをより開発途上の版から借りてくる事ができる。例えば、基本的にシステムは安定版で動いているが、ウェブブラウザをテスト版の物を使うなどと言った事ができる。この状態でもAPTが、各パッケージの依存関係を解決してシステムの整合性を保ってくれるので、パッケージの依存関係による問題は生じないようになっている。 Debianのコードネームは、ディズニー配給の映画「トイ・ストーリー」のキャラクタから取られている。 これは、過去にDebianのプロジェクトリーダを務めたブルース・ペレンズ氏が、トイ・ストーリーを製作したピクサー・アニメーション・スタジオの社員であったためである。 バージョン履歴
移植版Debianはいくつかのアーキテクチャに移植されている。以下は実際にリリースされた移植版である。括弧内はプロジェクトでの呼称である。
まだ正式リリースされていない移植版もいくつかある。
こちらも正式リリースはまだだが、Linuxカーネル以外への移植版もある。
DebianベースのディストリビューションDebianはいくつかのディストリビューションのベースとして利用されている。以下はその一部である。
注釈
関連項目外部リンクプロジェクトの公式リソースコミュニティサイト
カスタムDebianディストリビューションCustom Debian Distributions Wiki Pageに一覧などがある。
その他
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