貧困線

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人口のどれくらいが貧困線以下の生活を送っているかを示す世界地図。赤い地域は60%以上、灰色は統計資料が入手できないことを表す。
人口のどれくらいが貧困線以下の生活を送っているかを示す世界地図。赤い地域は60%以上、灰色は統計資料が入手できないことを表す。

貧困線(ひんこんせん/英: Poverty linePoverty threshold)は、収入が生活に必要な最低限の物を購入することができる最低限の収入水準にあることを表す統計上の指標。定義上、貧困線上にある世帯や個人は、娯楽嗜好品に振り分けられる収入が存在しない。

貧困線が、どの収入水準に引かれるかは場所によって違うが、1国の中ではばらつきがあるものの、一定の範囲内に収まる。このばらつきは、場所により生活に必要な収入が違うために起きる。都市部と農村部では物価の差があり、温暖な地方と寒冷な地方では光熱費に大きな差が生じるなど、国の中でも場所により貧困線は上下する。

ほとんど全ての社会には貧困状態にある住民がいる。貧困線は社会学経済学の指標であり、貧困状態にある住民を減らすために必要な社会政策を決定するのに有効である。貧困線以下にある住民が多い社会は、最低限の生活を送る必要があるため、経済発展が阻害される。このため、近代的な国家の目標は、社会の全ての構成員を貧困線を上回る収入を生活保障雇用保険の失業等給付を通して、保障することにある。

貧困線を計算する基本の手法は、1人の成人が1年間に最低限必要な物の購入費用を積み立てていく方法がとられる。住環境に費やす費用が収入のもっとも大きな割合を占めることが多いことから、歴史的に経済学者は物件価格や賃貸費用の変動に注目してきた。個人の年齢や家族構成により貧困線は上下する。多くの先進国では娯楽や嗜好品なども貧困線を算出する際に加算している。これは単に衣食住が満たされる状況は、貧困状態未満であるという認識があるためである。

貧困線は、厳密な指標ではなく、貧困を計る恣意的な指標の1つでしかない。貧困線を若干上回る収入と若干下回る収入の間に大きな生活水準の差は無いためである。

関連項目

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