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括弧(かっこ)とは約物の一つ。言語の記述の中で、その一部を一対の括弧で囲むことにより、その中と外とを区切る役割を果たす。
括弧は対で使用されるが、先に記述される括弧を括弧開き(かっこひらき)、後に記述される括弧を括弧閉じ(かっことじ)と呼ぶ。横書き表記の記述においては、相対的に左括弧(ひだりかっこ)・右括弧(みぎかっこ)とも呼ぶ。
また、対となる括弧がそれぞれ、縦並びの括弧を縦括弧(たてかっこ)、横並びの括弧を横括弧(よこかっこ)と呼ぶ。
括弧は、数学においても頻繁に用いられ、特殊な意味を持つ。
起源
江戸時代以前の文献では見られないため、明治維新辺りの時期に輸入された物と想像されるが、日本語には鉤括弧が先にあったとする説もある。(鉤括弧参照)詳細は不明。
種類
括弧には、丸括弧(まるかっこ)、鉤括弧(かぎかっこ)、二重鉤括弧(にじゅうかぎかっこ)、角括弧(かくかっこ)、波括弧(なみかっこ)、亀甲括弧(きっこうかっこ)、山括弧(やまかっこ)、二重山括弧(にじゅうやまかっこ)、隅付き括弧(すみつきかっこ)などの種類がある。
そのうち、日本語の補助記号に当たるのは、丸括弧・鉤括弧・二重鉤括弧である。これらは、句点(。)・読点(、)・中点(・)と合わせて区切り符号と呼ばれる。
丸括弧()
丸括弧(まるかっこ)は、小括弧(しょうかっこ)、パーレンとも言う。一般に括弧と言った場合は丸括弧を指す。「パーレン」の語は、ドイツ語で丸括弧を示すParentheseに由来する。
- 語句または文の次に、それらについて特に注記を加えるときに用いる。
- 語句の読みを示す場合に用いる。
- 説明文自体または読み飛ばせる追記事項などを書く場合がある。
- 横括弧は、箇条書きの文章で、それぞれの条文の番号等を囲むのに用いる。例:(1)、(ア)。左括弧を省略することもある。例: a)
- 数式においては、式をグループ化して演算の優先順位の明示・変更を行うときに用いる。プログラム言語でも同様の用途で使用する言語が多い。
- 数学やプログラミング言語で、関数の引数を明示するのに用いる。
- 幾何学で座標を示す場合に1座標の定義を示す。
- 行列を表す目的で使用する。
- 数学の区間において、開いていることを示す。
- BASICやJavaScriptなどの一部のプログラミング言語やスクリプト言語では配列の要素を指定するのにも用いる(JavaScriptでは通常は半角ブラケットを使用するが半角パーレンも使用可能)。
二重丸括弧⦅⦆
- 丸括弧を2つ重ねるか繋げた括弧で、二重丸括弧(にじゅうまるかっこ)や二重括弧(にじゅうかっこ)、二重パーレンと呼ばれる。
- )は「こっか」と呼ばれることもある。
- 表示する字形は((と横に並べるだけの場合と、(を白抜き文字にする場合がある。
- 日本語の文法においては補助記号に当たらず、決まった用途はない。
- 注記を記載する場合に使用されることが多い。
| 記号 |
Unicode |
JIS X 0213 |
文字参照 |
名称 |
| ⦅ |
U+FF5F |
1-2-54 |
⦅ |
始め二重パーレン、始め二重括弧 |
| ⦆ |
U+FF60 |
1-2-55 |
⦆ |
終わり二重パーレン、終わり二重括弧 |
鉤括弧「」
鉤括弧(かぎかっこ)
- 旧来、人の会話部分を庵点を示す〽と、改行を示す記号の鈎画の間に囲まれていたところから、会話の箇所を囲む括弧として鉤括弧ができたといわれている。
- 引用(引用符)、あるいは特に注意を喚起する語句を挿入する場合も用いられるようになった。
二重鉤括弧『』
二重鉤括弧(にじゅうかぎかっこ)は、二重鉤(にじゅうかぎ)、白括弧(しろかっこ)とも言う。
- 鉤括弧「」の中にさらに語句を引用する場合や、引用に複数の意味があり鉤括弧で示す引用とは異なることを示す場合に用いる(引用符)。
- 書名など特別の種目に属するものの名称を表す場合に用いる。
鉤括弧と二重鉤括弧の使い分け
鉤括弧および二重鉤括弧は、名称や題目を特に提示する場合に用いられる。
- ある作品が複数の作品から成り立っている場合、個々の作品の名称に鉤括弧「」を、作品全体ないし作品集の名称に二重鉤括弧『』を、それぞれ用いる。
- 用例
- アルバム『アルファ』から、「ベータ」をお聞きください。
- 書物の場合、単行本・雑誌・新聞の題名など書籍の形を取るものには二重鉤括弧『』を用いる。書籍の形を取らない、単行本を構成する個々の作品名・雑誌論文名・新聞記事名などには、鉤括弧「」を用いる。
- 用例
- 「デルタ」は、雑誌『イプシロン』にて絶賛連載中!今夏には単行本『デルタ』の発売が予定されています。
角括弧[]
角括弧(かくかっこ)は、ブラケット (bracket) とも言う。また、大括弧(だいかっこ)と呼ばれる。
- 日本語の文法においては補助記号に当たらず、決まった用途はない。
- 丸括弧()が入れ子になる場合に、それぞれの括弧が区切る範囲を明らかにするため用いることがある。
- 引用部分に補足説明を加える場合に用いることがある(引用符)。
- 数式においては、丸括弧()を入れ子にするときに外側の括弧を角括弧とするほか、丸括弧の代わりにブラケットを用いる様式もある。[1]
- 数学の区間において、閉じていることを示す。
- 科学において単位を記載する場合に使用する。例:42.195[km]
- 言語学では(音素ではなく)音声を表記するときに用いられる。
- C言語を始めとした多くのプログラミング言語やスクリプト言語では配列の要素を指定するのに用いる。
- ウィキ文法では内部リンクや外部リンクなどを作成する場合によく用いられる。
波括弧{}
波括弧(なみかっこ)は、ブレース、ブレイス (brace) とも言う。なお、中括弧(ちゅうかっこ)と呼ばれることもあるが、後述の理由により、この呼び方は望ましくないと考えられる。
亀甲括弧〔〕
亀甲括弧(きっこうかっこ)は、亀甲(きっこう)、キッコー、亀の子括弧(かめのこかっこ)とも言う。
- 日本語の文法においては補助記号に当たらず、決まった用途はない。
- 引用部分に補足説明を加える場合に用いることがある(引用符)。
二重亀甲括弧〘〙
- 日本語の文法においては補助記号に当たらず、決まった用途はない。
- 表示する字形は〔〔と横に並べる、〔を白抜き文字にする、〔の中央に縦線を入れる3種類がある。
山括弧〈〉
山括弧(やまかっこ)は、山鉤(やまかぎ)、山パーレン(やまパーレン)、アングルブラケットとも言う。
- 日本語の文法においては補助記号に当たらず、決まった用途はない。
二重山括弧《》
- 日本語の文法においては補助記号に当たらず、決まった用途はない。
ギュメ«»
ギュメは主にヨーロッパで利用される引用符である。二重山括弧引用記号(にじゅうやまかっこいんようきごう)ともいう。
- 日本語の文法においては補助記号に当たらず、決まった用途はない。
| 記号 |
Unicode |
JIS X 0213 |
文字参照 |
名称 |
| « |
U+00AB |
1-2-56 |
« |
始め二重山括弧引用記号、始めギュメ |
| » |
U+00BB |
1-2-57 |
» |
終わり二重山括弧引用記号、終わりギュメ |
隅付き括弧【】
隅付き括弧(すみつきかっこ)は、隅付きパーレン(すみつきパーレン)、太亀甲(ふときっこう)、黒亀甲(くろきっこう)、墨付き括弧(すみつきかっこ)とも言う。
- 日本語の文法においては補助記号に当たらず、決まった用途はない。
- 強調したいとき、目立たせたいときに用いることが多い。
- 漢和辞典では教育漢字を示す目的で使用されることがある。
隅付き括弧(白)〖〗
- 日本語の文法においては補助記号に当たらず、決まった用途はない。
- 漢和辞典では教育漢字外の常用漢字であることを示す目的で使用されることがある。
脚注
- ^ a b
- 日本などの一部の国では、数式における括弧の入れ子は [{()}] の順で用いられてきた。しかし、世界的には {[()]} の順で用いられる方式が多数派である。
- JIS Z 8201(1981) においても「小括弧」・「中括弧」・「大括弧」という名称は廃止され、現在は「丸括弧」・「角括弧」・「波括弧」と表記されている。
- なお、上記JISの解説文においては、丸括弧・角括弧・波括弧を入れ子にする際の順序については「特に規定しない」としたうえで、{[()]} が大多数(世界中の学術誌のうち約90%)であることが付記されている。
関連項目
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