停電

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停電(ていでん)とは、配電が停まること。主に需要家への電力の供給について言う。原因はさまざまである。

目次

概要

停電で交通機関がストップし、徒歩で帰宅する市民(2003年8月、ニューヨーク)
停電で交通機関がストップし、徒歩で帰宅する市民(2003年8月、ニューヨーク)

電気19世紀以後より非常に便利のよいエネルギー源として、多くの文明がある地域で利用されるに至っており、多くの人がこれに依存した生活を送っている。このため供給が滞れば、これらの人々の生活が混乱する。

停電では、一般市民の生活に於いて照明の他にも冷蔵庫エアコン電磁調理器暖房洗濯機などの生活家電が使えなくなる。テレビ(携帯用など乾電池・あらかじめ充電していたバッテリーで使用できるものは除く)・パソコンも使えなくなるため、情報が入手できないという事態に陥りやすい。また、高層ビルでは、エレベーターに閉じこめられるなどの被害もある。

揚水ポンプが動かないため断水になることもある。これは高層ビルはもちろん、平地で上水道の加圧に電動ポンプを利用している地域も同様である。水道の加圧では一時的に高い所にある貯水タンクに揚水ポンプで水を上げている所も多いが、長時間の停電ではこの貯水タンクが空になってしまう事により、断水する。数時間程度で発生する場合もあるので、停電時は水の使い過ぎにも注意したい。なお日本では大抵、中水道上水道と云う区分が無いため、断水すれば飲料水の供給停止と同時に、水洗トイレも使用不可能となる事から、一部では停電が予想される際に、風呂の残り湯を棄てない等で自衛する人もいる。その一方では下水道も浄水場が停止するため、大規模停電では汚水処理に問題が出る。

他にも大規模な物では信号機の停止などにより道路の使用がさまたげられたり、電源供給がなくなり電車が止まるなど、交通が混乱する。電話インターネットなどの通信に支障を来たす事もある。なお、これらは独自に電力を供給しているところもあり余程大規模な停電でもなければ、止まらない。または止まっても回復は早い。例えば、電話は独自に電力を供給しているため、固定一般公衆回線の電話機まで使えなくなる事は稀である。(商用電源を使用する電話機においても最低限通話は可能な製品が多い。またビジネスホン等は構内交換機が停止するため、停電用の電話機や電源設備や蓄電池が無い場合は使用不能となる)

今日では病院などに於いて生命維持のための装置(→生命維持装置)が電気で駆動されている物も多いことから、独自に発電施設を備える所(病院の他に放送局送信所中継局も含む〉・新聞社官公庁など)も在れば、停電に備えて蓄電施設を持つ所もあり、近年のコンピュータ普及にも関連して、停電によるコンピュータの損傷を防ぐため、個人で無停電電源装置(UPS)のような器機を用意する人もいる。

特に停電が予想される所では、照明の代替としてろうそくランプといった燃焼による器具や懐中電灯等の乾電池で動作する器具を備える場合があり、またこの乾電池により動作するラジオポケットテレビを備えるケースも見られる。災害が予想される地域では、地域防災(→自主防災組織)やその用に供する防災倉庫にエンジン発電機や電力に頼らない炊き出し用の器具を備える所も見られる。

現在の日本では停電はかなり少なく、その少なさは先進国中でも突出している(一般家庭における年間平均停電時間:アメリカ 73分、イギリス 63分、フランス 57分、日本 9分[1])。これは、電気に対し非常に高い品質を要求した消費者と、それに対し設備の増強や停電復旧の迅速化などを絶え間なく行って答えた電力会社の存在が大きい。このため、社会インフラ・各家庭等でも「停電は無いもの」「あってもすぐに復旧する」として、停電用の備えをしていない場合が多い。

一方、開発途上国・貧困国では老朽化した送電設備や発電所の問題により、日に数時間停電するのは当たり前となっている地域も多く、かつてはオイルショックの時代にフランス等が早朝の送電を停止していた例のように、もはや停電が日常化している地域や、計画的に実施される地域もある。

原因

現象は同じ「停電」であっても、その要因にはいくつかの種類がある。

  • 電力会社の設備によるもの
    • 意図しないもの
      • 電力需要が供給を上回ることによるもの。
      • 天災(地震火事台風風害水害雪害など)によるもの。
      • 人災 飛行機やクレーンが送電線に接触し線を断絶させるなど。送電線の鉄塔に人が登ったりしたため、危険防止と保安面から急遽送電を停止したので停電する場合もある。
      • 発電・配電設備故障によるもの(突発故障など)。
    • 意図したもの
      • 計画停電は、事前に計画された停電。あらかじめ住民に知らせられる。
        • 工事のためのもの。電力会社の営業時間である平日日中が多いが、住民への影響が少ない深夜帯にすることもある。
        • 電力需要が供給を上回ることによる大規模停電を回避するため、一部地域を停電させる。一定時間ごとに地域を変更する場合、rolling blackoutと呼ばれる。
      • 天災での停電をさけるための配電切り替え等の緊急工事。住民への通知はない。
  • 契約対象設備に起因するもの。
    • 雷サージ保護用バリスタの動作により、ブレーカーが落ちる。
    • 消費電力の超過によるブレーカー、ヒューズ、漏電遮断機などの作動。
    • プラグが抜けた、または故意に電源スイッチを切ったなどの偶発的ないし人為的なもの(→8時だョ!全員集合停電トラブル)。

地震に関しては、阪神・淡路大震災での応急送電までの7DAYS(関西電力)が有名である。[2]

なお日本などでは電力供給が滞りなく行われるのが通例であるため、計画停電を除き、電力会社側が原因で長時間(おおむね1時間以上)停電した場合には、電力料金を割り引く制度がある。しかし停電するのが常態となっているような地域では、余りそのような制度は見られず、ガスのように消費電力量のみによって使用料が請求される。

過去の大規模な停電

出典

  1. ^ 電気事業の現状2001-2002 電気事業連合会
  2. ^ 応急送電までの7DAYS

関連項目

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