マニア

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マニア(mania, maniac)とは、普段から自己の得意とする専門分野に没頭する生活習慣を持つ人物。特定の事柄ばかりに熱狂的な情熱を注ぐ者や、その様子を称して言う。

目次

概要

マニアの語源はギリシャ語で狂気(madness)のことであり、自身の趣味の対象において、周囲の目をも気にしないようなところもある事から、「~狂(きょう)」と訳され、ほぼ同義のものとされる。同様の表現としては「○○バカ」に代表されるバカも挙げられる。尚、英語マニアMania:正確な発音は「メイニア」)とは、熱狂、熱狂の対象あるいは精神疾患の1つである躁病を意味する言葉であり、日本語で言うところのマニアに該当する言葉にはマニアックManiac)の他、エンスージアストEnthusiast。日本語でもエンスーなどと略して使用される)などが挙げられる。また、日本ではマニアやオタクとほぼ同義に用いられているフリークスFreaks)という言葉は、英語では「奇人・中毒者」などの意味を持つ。

スポーツ文化活動など、様々な分野のマニアがいる。特定の品を収集するものを、コレクションマニア(収集家・コレクター)と称し、美術品マニア・カーマニアといったような様々な物品を収集する人もいるが、これが物品に拠らず情報に指向する収集もマニアの一形態であり、

なども存在する。これらでは各々のジャンル名と連結した形で多く使われる。

また「釣りキチ」のようにキチ(きちがいの省略形・差別用語に注意)と付け、「気が狂ったように熱中しています」と自称するマニアもいる(→釣りキチ三平)。英語にも銃器マニアに対する「Gun nut」(nut=気違い、即ち「銃キチ」である)のように、同様の表現がある。

類似の存在・広義のマニア

マニアに関しては、類似する概念・発現する状況に関して様々な傾向を含む。このため汎用や拡大された意味の付与も見られ、その概念はかなり曖昧である。そのため「ファン」という言葉との使い分けも非常に難しく、場合によっては混乱が発生することもあり、後述してゆくが、ケースによっては軽々しく「マニア」という表現を用いにくい、さらには「マニア」という表現を避けるべき場合もある。

オタクか否か

いわゆる「オタク」との明確な差異は見られない。一般的には、否定的な意味として使う場合に「おたく」、肯定的な意味として使う場合に「マニア」と呼称されるようであり、女性の視点から男性を区別する場合には、概ねこの意味で使い分けがされているようである。ただし、この使い分けはコミュニティによってことなり、同義として扱われる場合もある。

ただ一般的に認識される所のオタク(秋葉系等とも揶揄される)の場合には、リビドー面で特徴的な傾向を含んだり、またはこう呼ばれる対象を否定的に扱う傾向も強い事から、その差異をもって区別する向きも見られる。

とはいえどちらも、社会的一般通念を逸脱して自身の趣味に邁進すれば、どちらも他人から理解され難いことに成るであろう。オタクが一種の蔑称として扱われている事から、他に理解され難い・社会的に忌避(タブー視)される傾向の趣味嗜好を持つマニアも、オタクと形容することは多い。

金銭の対象か否か

慢性的・恒常的に残業をしているサラリーマンの中には「サービス残業マニア」や「残業オタク」と自称する者がいる。これらは残業が好きという意味より、むしろ定時帰宅を許さない企業に対し皮肉や自嘲をこめて使われる場合もあるが、好んで残業する者や仕事中毒のようなケースも見られる。

本人は「残業ばっかりやっている」と言いたいのであるが、本来マニアやオタクという用語は、金銭の対価や名誉を求めずに、ある特定の物事に熱中することであり、金銭を得るための仕事やボランティア活動などは「マニア」の対象ではないと解すべきとする向きもある。

しかし、収集品を高価で売買する、ものマニアの存在もあり明確に区別は難しい(これに関してはオタクの項を参照されたい)。

「ファン」と「マニア」の使い分け

現在、主に使われる用法での「マニア」という言葉を日本語へ翻訳した場合、直接に該当するものは「偏執狂」という言葉であることが多い。しかし、近年はこの偏執狂的マニアの見せる趣味に対する独善的な行動や言動などが問題視される風潮が強まっている。よって、特にマスコミなどでは「マニア」という言葉が否定的な意味合いをもって使用される割合が高い。

このため、一般的な愛好者とこれら偏執狂的な愛好者を区別する意味で、ファン」と「マニア」を明確に区別して使い分けているマスコミが増えている。特に趣味専門誌やジャーナリズム性に重きを置いているもの、競馬の『優駿』のような機関広報紙などではその傾向が顕著である。

これらでは特に趣味が高じて犯罪にまで至ったと見られるケースで、検挙された容疑者を指して「XXXXマニア」と表現することが多い(この「XXXX」には趣味ジャンルの他、特定のアニメゲームのタイトル、製品の型番名、アイドルグループの名前なども入る)。

※「ファン」と「マニア」のマスコミにおける使い分け方の用法例
  • 「ファン」が使用されるケース
    • 「葬儀には数多くの関係者やファンが参列し、昭和芸能史を飾るスターとの最後の別れを惜しんだ。」
    • 「XXXX公式ファンブック発売!」[1]
    • 「XXX線」が開通し、多くの鉄道ファンが訪れた。
  • 「マニア」が使用されるケース
    • 「警察官になりすまして、取り締まりを行っていた警察マニアを逮捕」
    • 「鉄道マニア、JR特急のプレート盗み逮捕」
    • 「銃マニアを逮捕。自宅から手製銃と実包を押収」

またこれと同様に、特にアイドルタレントを中心とする芸能人アニメなどのファンのコミュニティにおいても、

  • 熱狂的がゆえに前後をわきまえず問題を起こしたり、イベント会場で騒ぐ、興奮が過ぎて奇声を上げるなど周囲から顰蹙を集める行動をとる
  • 対象となる人物・キャラクターを祀り上げようとする、あるいは神格化しようとするような言動を、ファンイベントなどで周囲の迷惑を考えずに行う
  • 自分の好みの対象に対するインターネット上などの批判的・否定的な記述に対して、感情的な非難を繰り返す
    • さらには否定的な記述、自分が気に入らない記述に対しての改竄、あるいは『荒らし』行為などの妨害・嫌がらせ行為、エスカレートした場合、そのコミュニティそのものに対する破壊行為に及ぶ

同じファンといえども上記のような行動をする者に対して、ファンコミュニティ内部の者自身が、「自分たち普通に活動しているファンとは違う、(外部からは同じファンとして扱ってほしくない)問題のある層」という区別をすることを意図して、かなり強い否定的な意味合いを込めて「マニア」という言葉を用いることがある。

特に突然の夭逝とその後のマスコミの扱いなどのために伝説的な存在となってしまい、没後久しい現在でも熱狂的な信奉者を抱える歌手やアイドル[2]のファンコミュニティなどでは、上述のような問題ある行動をとる熱狂的ファンが時折出現するため、このような者に対して分類をコミュニティの者たちが自ら行い、問題を起こす層の自コミュニティからの排除を図っている所は決して珍しいものではない[3]

「マニアック」の用法

上記の通り、あくまで「熱狂的な」を意味する形容詞であって、「マイナー(=少数派)」「マニア向け」といった意味ではない。「マニアック」は対象への熱中の度合いのみを表現する言葉であって、その対象がメジャーかマイナーか、マニア向けであるかどうかは関係ない。例えば、『普通の人間ならしないような選択』を指して「マニアックなチョイスだね」などと言ったり、マニア向けで一般人には分かりにくいジョークを指して「マニアックなジョーク」と評した場合、それは誤用となる。

関連項目

脚注

  1. ^ ごく稀に「マニアブック」を自ら名乗るものもあるが、ほとんどは「ファンブック」である)
  2. ^ 具体的なところでは、岡田有希子尾崎豊HIDEなどが挙げられる。
  3. ^ 実際、上述した中でも岡田、尾崎の項目についてはウィキペディアでも半保護の対象として、匿名で行われる一部の者による恣意的な改竄を防いでいる現状である。

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