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ナウル共和国(ナウルきょうわこく)、通称ナウルは、太平洋南西部に浮かぶ珊瑚礁の共和国。バチカン、モナコに次いで面積が小さい、ミニ国家である。世界でも数少ない、首都が存在しない国家の一つである。
国名正式名称は、Republik Naoero (ナウル語: 発音)。 公式の英語は、Republic of Nauru 。通称、Nauru 。 日本語による表記は、ナウル共和国、通称、ナウル。また、漢字では「瑙魯」と表記する。旧称はPleasant Island 。 歴史
地理ニューギニア島から東に2000kmの位置にある周囲19kmのナウル島からなる。赤道よりわずかに40km南に位置し、メラネシアに属する。周囲の島からは孤立している。例えば北東のギルバート諸島からは約500km、南西のソロモン諸島からは約1000km離れている。 ナウル島はサンゴ礁のうち発達の段階が進んでいない裾礁である。島の中央部は良質のリン鉱石(グアノ)からなる台地であり、採鉱用の一時的な施設を除くほぼすべての建造物は海岸沿いに並んでいる。台地は島の面積の約80%を占めており、標高は約70mである。 リン鉱石は海鳥の糞に由来する。約90年間に及ぶリン鉱石採掘のため、島の中央部は一切の車両通行が不可能なほど荒れており、何の利用もできない状態になっている。 気候南緯0度32分東経166度55分 にあり、ケッペンの気候区分では熱帯雨林気候(Af)に属しており、一年中気温、降水量ともに変化がない。ただし、年ごとの降水量の差は大きい。1月の平均気温は27.9℃、7月は27.8度である。年間降水量は1994mm。 ナウル島には河川が存在しないため、飲料水などはすべて雨水に頼っていた。現在では、海水淡水化プラントを稼働させ、海水から淡水を得ている。 地方行政区分詳細はナウルの行政区画を参照 ナウルは行政上、14の地区に分けられる。地区は以下の通り。 ヤレン地区に政庁があることから、一般にナウルの首都はヤレンとされる。しかしナウル政府はあくまでも公式に「首都」なるものの存在を公表しておらず、またヤレンは都市ではなく地区である。それどころか、そもそもナウルに「都市」は存在しない。このことから、ヤレンを正確に首都と定義することはできない。ヤレンの人口は2004年現在で1100人。 政治内政国会の定員は18人。国会議員は3年ごとに選出される。共和制を採り、国会議員の中から大統領を選出する。大統領が内閣を任命する。複数の政党が存在し、民主党とナウル党が主要政党である。 長年デ・ロバートが大統領と評議会議長を独占してきたが、1989年に行われた選挙で、ドウィヨゴが新大統領に就任した。その後2004年にはスコティ大統領が選出されたが、2007年12月に、マーカス・スティーブン前海洋資源庁担当大臣兼通信大臣兼スポーツ大臣が新大統領に選出された。 外交オーストラリアや大韓民国、中華民国、日本との経済的な関係も深いことから外交的関係も深いが、現在駐ナウル日本大使館は存在せず、駐フィジー特命全権大使が兼任している。なお、イギリス連邦の加盟国である。 軍事軍隊は存在しない。 経済通貨自国の通貨は存在せず、オーストラリアドルを使用している。また、通貨を発行する国営銀行も存在しない。 リン鉱石と対外援助主な産業は鉱業。輸出品目はリン鉱石のみ。1995年時点の輸出金額は3000万ドル。2005年時点の値は不明。輸入品目は、80%以上が食料品。貿易相手国はオーストラリアが50%を占める。ナウルは現在、財政破綻によりインフラストラクチャーの整備が殆どなされていないこともあり、電力不足や燃料不足、飲料水不足が深刻化しており、主たる産業どころか大企業も存在しないことから、現在は諸外国からの援助が唯一の外貨獲得源となっている。 2002年時点でも5万5000トンのリン鉱石を採掘しており、99%以上を輸出している。農業は進んでおらず、ココナツ栽培と養豚がわずかに見られる。周辺を海に囲まれているにもかかわらず漁業はほとんど行われておらず、2002年時点の漁獲高はわずか20トンに過ぎない。 高い失業率20世紀末まではリン鉱石の輸出によって、オーストラリアとニュージーランドを除くオセアニア諸国のなかではもっとも経済的に繁栄していた。当時はほぼすべての食料品と工業製品の調達はもちろん、政府職員を除くほぼすべての労働者も出稼ぎ外国人に依存しており、国民は働く必要がほとんどない状態だった。貿易依存度は輸出、輸入とも110%という異例な値である。 島内の雇用については失業率が90%に達するとされ、2007年に日本テレビの『世界の果てまでイッテQ!』の取材班が訪れた際には、日中の街中を無為にうろつき回る多数の島民の姿が映し出されていた[1]。これはリンの採掘をナウル政府が1982年~1990年に行っており、そのリンで入った収入を国民に支給していたため、ほとんどの国民が働くことを知らないという現実があるからである。これに政府は歯止めをかけようと現在国内の小学校の高学年で働き方を教える授業を行い、将来の国を担う子供たちの労働意欲を確かにしようという対策がなされている。 ただし現在企業そのものさえほとんど存在しない上、インフラストラクチャーが整備されていないこともあり、外国企業の誘致さえままならないため、成人男性に関しては何の対策も施せない状況が続いている。 経済的奇策1989年にリン鉱石の採掘量がはじめて減少し、21世紀に入ってリン鉱石がほぼ枯渇すると、政治的、経済的な奇策に走った。海外からの資金流入と国際金融業の参入を狙って、ほぼすべての規制を廃したが、マネーロンダリングの抜け穴になることを理由としてアメリカ合衆国から批判を浴び、頓挫した。対テロ戦争以降はアフガニスタンからオーストラリアに向かう難民を、外国政府による経済的支援の見返りに受け入れており、2005年時点ではイラク難民の比率が高い。 裕福であった時代より、グアムやサイパン、ハワイやオーストラリアなどの国外のリゾート地に、土地やホテル、マンションを所有している。平時には現地の企業等に貸しているが、これらの物件を所有する第一の目的は、有事の際にナウル国民を避難させるためである。 リン鉱石最盛期には年間200万トンの鉱石を輸出していたナウルも資源の枯渇が進み、2002年時点でも5万5000トン、2004年には数千トン規模にまで採掘量は減少した。枯渇した資源の回復は見込めないが、かつて掘削した岩滓を整理すれば、なお総量100万トン程度の資源量は確保できるという識者もいる。ただし、毎年のように続く政変、公務員への給料未払いなど混沌としたナウルの政治・経済情勢下では、長期的な視野を持って問題を整理、解決できる能力は全くないものと思われ、このまま閉山に向かうものと考えられる。 交通国内自動車と自転車、スクーターが主な移動手段となっている。高速道路や地下鉄などは存在していない。鉱石を運ぶための鉄道が運行されていたが、現在は運行されていない。 路線バスについては一日2便島の周りを運行しており、タクシーの乗車と同じ方式で、手を上げると止まり乗車できる。ただし便数が少ないため、旅行客が目にすることは滅多に無い。日本の民放が取材に行った際には偶然にも空港前を通っていた。 国外フラッグ・キャリアのアワー航空(旧称・エア・ナウル)がナウル国際空港をベースに国際線を運行する。オーストラリアなどの近隣諸国からも各国の航空会社が乗り入れている。 国民詳細はナウルの国民を参照 住民は、ナウル人が58%、その他の太平洋の島の出身が26%、華人が8%、ヨーロッパ人が8%である。 宗教は、ほとんどがキリスト教。2/3がプロテスタントで、1/3がローマ・カトリックである。 また、南太平洋のほかの諸国全般と同様、太った人(特に女性)が魅力的とみなされる国民性がある。これは、「太った女性のほうが健康的で、子供をたくさん産める丈夫な体を持っている」と思われていることによる。 文化
脚注
関連項目外部リンク
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